観賞魚の飼い方

金魚と熱帯魚の上手な飼育法

水槽を泳ぐ色鮮やかな魚たちは、どこか神秘的で心が落ち着きます。金魚や熱帯魚の飼育法を覚えて、水中別世界をお楽しみください。

 

金魚の種類と特徴

金魚が原産地の中国から日本に入ってきたのは、今から400年~500年前、足利時代末期のことだと言われています。

金魚は大まかに分けて、原種に最も近い体型のワキン型、 胴体がつまって丸みを帯びヒレが長くて美しいリュウキン型、背びれがなく胴体が筒型のランチュウ型などに分かれます。

世界では40種類ほどが飼育されていますが、一般家庭で飼育されているのは20種類程度です。金魚は雑食性の淡水魚で、15~28度 の水温を好み、性質もおとなしく、水温や温度差に比較的順応性があるので、上手に買えば7 ~8年の寿命があります。

 

熱帯魚の種類と特徴

熱帯魚は、熱帯性の淡水に住むものと、熱帯性の海に住むものに分かれます。淡水性のものは現在日本に紹介されているものだけでも約2000種を超え、そのうち300種余りが一般に飼育されています。ネオンテトラカーディナルテトラ、ゼブラダニオ、アカヒレエンゼルフィッシュなど、体型も色も様々で、種類によっては比較的簡単に増やすことが可能です。

海水性のものは、かつては飼育が難しいためほとんど買われていませんでしたが、最近は水槽設備などの発達により、手軽に飼えるようになりました。

淡水性のものも海水性のものも水分を26°前後に保つなど飼育方法はほぼ同じです。

ただし、頻繁に水を替える必要があります。

 

水槽の作り方

金魚も熱帯魚のセッティングの手順はほぼ同じです。

①水槽置く場所を決めます。60 cm の水槽は総重量が180 kg もなるので、その重さが支えられて、直接日光が当たらず、水換えに便利な場所を選びます。

②水洗いした砂利を水槽の底に敷きます。めまいが3~5 cm 、奥が5~7センチ、厚さにします。

③ヒーター、フィルター、サーモスタットなどの器具類を、所定の位置に取り付けます。

④水を水槽に半分ほど入れ、あらかじめ決めておいた配置で、アクセサリーなどを置きます。

⑤お湯と水を交互に加えていき、水温が25~28°ぐらいになるように調節します

⑥ヒーター、フィルター、サーモスタット類を作動させます。

⑦このままで1~2週間放置します。昼間は照明をつけ、最低8時間は点灯させましょう。

⑧魚を入れる時は、魚が入ったビニール袋などを30分程度水槽に浮かべ、水槽の水温と合わせてから魚を放します。

⑨次の日から餌を与え、1~2週間経ったら水槽の水を1/4から1/3くらい新しくします。

 

水槽作りの必需品

水槽、ガラス蓋、照明、ヒーター、サーモスタット、フィルター(濾過器)、エアーポンプ、砂利、水温計、 ph 測定器、塩素中和剤、水質コンディショナー、水草

 

魚の日常管理

餌の与え方

金魚熱帯魚ともに餌は1日2~3回、1~2分程度で食べ尽くす量を与えます。およその量がわかるまでは少なめにします。与えすぎた餌は取り出しましょう。

 

水槽のコケ

日が経てばどうしてもコケは発生します。 特に濾過機能が悪くなったり、照明に不備があると発生しやすくなります。こまめに掃除することが大切です。付着したコケはこすり取り、 溜まったコケはネットなどで取り除きます。水換えの時にコケ抑制剤を入れておくと便利です。

 

魚の健康

餌を与える時によく観察するのがポイントです。水槽内が酸素不足になると、魚が水面に浮き上がってきます。フィルターの目詰まりや、餌の与えすぎ、魚が多すぎるなどが原因です。空気供給を行い、残った餌を取り除き、魚の数を減らすなどの対策を講じてください。

 

水質の管理

 1から2週間に1度の掃除と。 ph チェックをやりましょう。 ph 値で水換え時がわかります。 ph は魚の種類によって異なりますので、十分な注意が必要です。水温は20~28°を保つようにして、こまめにチェックしましょう。水替えは1ヶ月に2~3回を目安に、加える水は必ずカルキを抜いてください。

 

水の換え方

ろ過装置が正常に働き日常の水質管理が行き届いていれば、基本的には水換えの必要はありません。しかし、 ph 値が適正範囲を超えたり、水が汚れてきたりした場合は水換えが必要になります。部分的な水換えをする場合は、まずガラス面に付着したコケを専用スポンジで落とし、ホース屋ポンプで水床のゴミや汚れを取り除きながら、1/3程度の水を吸い出します。新しく入れる水は一晩汲み置きした水か、中和剤を入れてカルキを抜いたものを使います。